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Platform | WinXP(SP2)/Vista(SP1) | ||
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Developer | Ubisoft Montreal | ||
Publisher | Ubisoft Entertainment | ||
Released | Oct 21 2008 | ||
Tags | 3D Action, Africa, Malaria, Military, Modern, Shooter | ||
Multiplayer | Internet | ||
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© 2008 Ubisoft Entertainment.
"Far Cry" の名を冠するものの、前作の開発元である独 Crytek は今回関わっておらず、商標権を持つ Ubisoft (開発は Ubisoft Motreal) がリリースしたタイトル。よって物語や登場人物に前作を引き継いだ部分はなく、エンジンも CryEngine から、本作のために新規開発された Dunia Engine (物理計算には Havok 使用) に切り替わった。
PC/X360/PS3 のマルチプラットフォームと、最近では珍しくない展開だが、PC 版では DirectX 9 および 10 に両対応する形になっている。PC 版、家庭用ともにシングル/マルチプレイモードと、マルチプレイ用のマップエディタを搭載。マルチプレイ時には Ubi へのアカウント作成が必須。
本作 PC 版初期には Spore (2008/Maxis/EA) 同様の DRM によるプロテクションが施されていたが、その後のパッチリリース (主な内容マルチプレイヤーモードの調整。インターネット接続環境にあればゲーム起動時に自動アップデートされる) により、Ver. 1.03 においては同プロテクト機能は撤去され、またディスクレスでのゲーム起動も可能になった。
また Intel による追加ミッションパック (無料) に、Ubi によるダウンロードコンテンツ (有料) も後日リリースされている。
本作のメインであるストーリー (シングルプレイ) モード。ゲーム開始後にまずプレーヤーが最初に行なうのは主人公となるキャラクタの選択。国籍や年齢の異なる九人の男性からひとりを選ぶことになるが、この選択による物語展開や所持能力の差はいっさいない。
その後のオープニングでは、アフリカ某国のサバンナを行くジープ型タクシーの後部座席に座る主人公 (飛行機でこの国に降り立った直後) の視線から、ドライバーの語りを聞きながら Pala の町にあるホテルへと向かう道のりを辿る。
現在この国では UFLL と APR の二大勢力による紛争が起きており、このオープニング中のドライブでも、兵を満載したトラックの隊列や、武装兵を配置した検問所 (ガードポスト) を見ることができる。そしてドライバーは「現在この国に残っているのは愚者とタクシードライバーだけだ」と自嘲気味に語る。なにより主人公もまた、とある依頼を受けてこの国へと入った傭兵のひとりだ。
やがてタクシーは停戦地区のひとつである Pala の町 (並ぶのは低い建物ばかりで道路も舗装されてはおらず、決して都市とはいえない規模) にある、現在かろうじて機能しているただひとつのホテルへと着くが、この時主人公の視界は曇り歪み、画面はホワイトアウトする。それはマラリア感染を知らせるものだった…
ホテルのベッドで主人公がもうろうとしていると、ひとりの男が自分の荷物を漁っていることに気づく。ブリーフケースから書類とピストルを取り出し、主人公に語りかけてきた男、それは本来彼が暗殺すべき闇の武器商人 The Jackal だった。
暗殺依頼の書類を読み上げ、ベッドから立ち上がれないままの主人公に任務失敗を告げる The Jackal。しかし彼はそこで主人公を殺すことはせずに立ち去り、その後主人公の意識は再び飛ぶ。再度目を覚ましたのは、停戦地区であるはずの町で勃発した銃撃戦のすさまじい音の中だった…
ここまでがオープニング、その後はチュートリアルを兼ねた簡単な任務の遂行を経て、主人公はこの国で生き抜くために UFLL と APR のはざま、そして他の傭兵や The Jackal の存在を明かそうとするジャーナリストといった人間たちの中で、多くの仕事をこなしてゆくことになる。
主人公の装備品は武器および弾薬とヘルス値回復用のヘルスキットに、マラリア (ゲーム中での完治はない) による意識低下を抑える薬。それぞれ持てる数には上限がありこまめな補給の必要がある。またこの上限数はゲーム開始時の難易度 (Easy/Normal/Hardcore/Infamous) 選択と、ガンショップでのアイテム購入によって増減する。
ちなみに HUD 内に表示されるヘルス値は数値でなく、五段階のゲージとなる。一時的に受けたダメージが一段階以内であればその場で自動回復、それ以上のダメージを受けた場合には水筒 (ゲージ一段階回復) またはヘルスキットの注射 (最大値まで回復。ただし注射のアニメーションが出るため若干の時間を要する) を使用して回復を行なう。
武器 + α の分類は下記のとおり。各項頭の数字は装備品切替時の数字キーを表す。各項目ごとに携行できる武器はひとつづつ。倒した敵が落とした物や、ガンショップ隣接の武器庫/セーフハウスに設置されている小箱 (内容物は自動的にリンクする) を使っての持ち替えは可能。
本作は無印 Far Cry のようなシナリオに沿ったマップ展開ではなく、50km² の広さを持つオープンフィールドが北部/南部と二枚 (さらにそれぞれは 3x3 のグリッドで区分けされている) 用意されており、この上を行き交って各任務を遂行する。Act 1/2/3 と進むシナリオは、北部から南部へとおもな活動の範囲を移すものの、南部への以降後も北部マップへの移動は可能となっている。北部/南部間のマップ移行時に経由する特定箇所ではデータのローディングが発生するが、両マップ内の移動は基本的にシームレスとなっている。
所持品のマップではスケールを切り替えての表示が可能。さらに特定の地域には専用の詳細マップが用意されている場合もある。陸路では徒歩に自動車、水路では水泳やボートの利用による移動ができ、特定の地点にはハンググライダーも設置されており、滑空を楽しむこともできる。
しかし、道路の各所には前述の検問所が多数配置され、陸水路にはパトロールの自動車やボートが随時行き交っている。これら相手の視界に入ると、問答無用での攻撃や追撃を即座に受けることになるので、自由な往来はほとんど楽しめない。北部/南部ともマップの四隅と中央に当たる箇所にはバス停が設置されている。バス使用時にもローディングが発生するものの、瞬時の移動が可能となるので長距離移動にはこれを使う手もある。
点在する各検問所には数名の兵とともに、ヘルスキット/弾薬/液体燃料 (火炎瓶や火炎放射器用)/爆薬といった物資が備え付けられており、事前に単眼鏡 (初期設定ではマップを手にした状態からマウス右ボタンホールド) でチェックするか、もしくは直接補給を行なうことで、いずれの物資が置かれた検問所であるかを確認できる。検問所の兵および物資は、その場所からある程度の距離をおくと何度でも自動的に再出現する。
またマップ各所には前述のとおりセーフハウスが配置されているが、初期状態では基本的に他の兵の所有物なので、まずは彼らを排除して所有権を主人公の物とする必要がある。こちらは検問所とは違い、いちど敵を排除すればその後の利用は自由となる。
ガンショップでは設置されたコンピュータを利用したオンラインショッピングが可能。支払いには、マップ随所に散りばめられていたり、各種依頼の報酬として受け取ることになるダイアモンドの原石を使う。
ここでの買い物というのは、その都度武器を購入するという形ではなく、その武器の使用権等をアンロックするという概念に基づいたものとなっている。よって、いちどアンロックした武器は、前述の武器庫に常備されるようになり、いつでも持ち替えが可能となる。
ひとつの武器を使い続けると、ジャミング (弾詰まり) の多発や暴発による消失が起きてしまうので、常に新しい状態の武器を携行することが必要とされる。武器のジャム率は、ガンショップで各武器毎のマニュアルを購入することで低減でき、さらに命中率を含めた安定性を向上させることもできる。
武器以外に使用する乗り物もまた同様に、多くダメージを受ければ煙を吐き、やがて爆発してしまう。煙を吐き出した段階では修理 (レンチを回すアニメーションが表示される) を行なうことができるが、これも乗り物毎のマニュアル購入で修理スピードの向上を図ることが可能。
ほか本作を特徴付けるものとしてはバディ (Buddy … 相棒) システムの存在がある。
ゲーム開始時のキャラクタ選択に出現していた男性陣のうち、主人公として選択した者を除いた八人と、さらに女性二人がゲーム中のどこかに存在し、特定の条件を満たすことで主人公のバディとなる。
バディとなった人間は北部/南部いずれのマップにもひとつある酒場に待機し、主人公への任務遂行依頼を行なってくる。これをこなせば該当バディの主人公への好感度が上がり、最上位の者はベストバディとして物語展開に関わる任務にも登場するようになり、次点の者は救助要員 (Rescue Ready) として、主人公が戦闘等でヘルス値を失くした際に駆けつけて再起を補助してくれる。またバディと協力しての戦闘時、彼らが倒れた際には、こちらにも救助/安楽死/放置といった行動選択を迫られることもある。
バディからの任務依頼では基本的にダイヤモンドでの報酬は発生しないが、クリアを重ねてゆくとセーフハウスに物資が常備される等のアップグレードもある。
そんなこんなで、Crytek (Crysis) と Ubi (Far Cry 2) に袂を分かっての Far Cry 続編合戦、生体兵器がなんとか…という、前作にあった SF 要素の排除は、モダンかつリアル寄りなミリタリーアクションが好きな私的には嬉しかったのだけれど、なんというか、とても判定の難しいゲームだと思う。
例によってリリースから日が経って (2010 年末) のプレイなので、ストーリーモードしかやっていない。最初は無難に Normal で始めたものの、後にも書く本作における AI の微妙さに開き直って Infamous でやりなおし。バディミッションやダイアモンド探索等さんざん寄り道をしながら 80 時間近くかけてのクリア。
DirectX 9 環境でしかプレイしていないが、新エンジン Dunia の描く草原や水面、それからやはり燃え盛る炎とその延焼効果にはまず感嘆。火炎兵器はもちろん、ロケットランチャー発射時の後方爆風や、延焼により引火/爆発する弾薬箱等、炎の脅威を存分に味わえる。
すでに各地で語り尽くされているけれど、やはりいちばんの問題点は AI の挙動。隠密行動を心がけ、物陰から無音武器でひとりを倒しても、その近接の者はおろか、そのエリア内の敵すべてにこちらの位置情報が瞬時に伝達されてしまう。こっそり背後からナタで襲いかかろうが、口を押さえることもできず好き勝手に叫び声を上げられてしまうので、サプレッサ付ピストル/サブマシンガンでの正確なヘッドショット狙い、かつ誰にも死体を見られない (死体の移動はできない) という究極的な状況でないと完全なステルスキルはまず無理。
それから敵 AI のスナイパーはともかく、迫撃砲手までもが驚異的な視力/追撃能力を持ち、たとえ遮蔽物があろうと、かなりの距離を置くまでこちらの位置を正確に特定/攻撃し続けてきたり、あとは暗殺依頼のターゲット等特定のキャラクタが容赦なく壁抜きでの視認/発砲を行なってきたり、上記情報伝達によって増援の車がどこからともなくこちらへ突進して来たり…と、何度でも復活する検問所の兵たちといったシステムとも合わせて、とにかく「怒っているゲーム」感が強い。
よってプレイスタイルとしては、開き直ってグレネード等の火器を使って暴れ回る (爆発音等にも AI はよく反応するので、それを逆利用できる) か、ひたすら高所/物陰へのポジショニングを目指しては遠距離からのくまない索敵と狙撃、他の敵が探索に来る前にこまめに移動…という両極端な形を強いられると思う。
また先にも書いたが、パトロールの車の追撃能力がとてつもないので、マップ中に表示される道路を使っての遠距離ドライブもまた無理。よって遠距離移動はバス利用プラス徒歩か、藪や岩をぬっての獣道ドライブとなる。オープニングのタクシー座席から見た市民や動物がゆっくりと行き交うのどかな風景は、その後まったく描かれないのが不思議。
人間といえば兵士とその指導者たちか、物語に関わるジャーナリストや牧師といったごく僅かな人物、それから狭い家に閉じこもり偽造パスポートを求める亡命希望者といった程度。動物たちも鶏にシマウマ、水牛等が居るには居るが、接近したところで「ボクを轢いてね」としか言いようのないスピードでこちらの進路上を (私はここに制作者の悪のりを覚えた) のろのろと駆け出し、車に当たれば聞こえるのは何故か金属音…
本作の制作チーム、取材のため実際にアフリカを訪ねてキャンプ等を行なったというが、ゲーム中の町にも野にも溢れるのは殺気ばかりで、広大な自然を誇るアフリカの生気や活気はまず伝わってこない。
主人公のアクションに関する点で気になったのは、スプリント/ジャンプ/クラウチングと揃いながらも匍匐ができなかったり、移動時における見えない壁 (特に岸壁まわり) が結構多いこと。
それ以外、戦闘面においては上記のとおり敵 AI の情報伝達に関する違和感がいくらかあるものの、積極的にこちらを包囲しようと試みてきたり、瀕死の状態では物陰へ逃げ込んで仲間の助けを待ち、こちらを視界に捉えれば最後のあがきとばかりに力なくピストルを撃ってきたり…と、このあたりは良くできていると思う。
それから Machete (ナタ … これを使っての藪漕ぎなんかができても面白かったかも) にはじまり、各種銃器にグレネードランチャー、迫撃砲、火炎放射器…と揃ったいずれの武器も、使用感はそれなりに楽しい。最高難易度 (Infamous) では自動的に HUD 上の照準がオフ (他難易度でもオプションから非表示設定可) になるが、それでもアイアンサイト等照準器を自然に使え、充分に狙い撃てる。
HUD と言えば、本作のこれは随時表示型ではなく、ヘルス値や弾薬の増減/切り替わりといったステータス変更時にのみフェードイン/アウト表示される。また前作では可能だった乗り物搭乗時の三人称視点切替もなくなっていたりと、上記戦闘部分とも合わせて、アーケード過ぎずリアル過ぎずのバランスは絶妙だと思う。
ほか気になった点といえば、ゲーム中には時間の概念 (朝昼晩) がいちおうあるにも関わらず、それによる環境の変化といえば描画面のみで、さらに時計を見ることができるのはセーフハウスでベッドに就く際だけだったり、またそのセーフハウスの存在意義も、マップ中の数の割には補給地点としても中途半端に感じられたり、といったところ。制作中の仕様変更でもあったのだろうか、ゲーム中は随時データセーブが可能なため、セーフハウス他随所に設置されたセーブポイントの意味はほぼない。
物語とそこにおける主人公の位置や、ただの足枷でしかないマラリア罹患、そして Far Cry の名を引き継いだ意味等ほかにも頭を捻る部分はあるが、隠れて撃って燃しての楽しさは充分なレベルだと思う。本作をさらに改善した同エンジンでの続編を待ちたい。
Processor | Intel Pentium 4 3.2 Ghz, Intel Pentium D 2.66 Ghz or Equivalent |
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RAM | 1 GB (2 GB for Windows Vista) |
Disk Space | 6 GB |
CD/DVD-ROM Drive Speed | DVD-ROM Drive Required |
Video | Nvidia GeFoece 6800 or Better / ATI Radeon X1650 or Better |
Switchable Full-Screen Display in Multi-Display Environment | Unknown or Not Supported |
Sound | DirectX 9.0c Compatible Card |
DirectX | Version 9.0 or Higher |
Network | Internet Connection Required for Online Play and Program Update |
Copy Protection / Activation |
* Red Values are Recommended.
その他オプション amBX 対応ゲーム |
Far Cry 2 on GeForce GTS 250 (DirectX 9)
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