日本代理店であるマイクロマウス (現ドライブ) さんの紹介ページの "まず、ヨダレを拭くのだ! 全てはそれからだ!" 等の妙に味わい深いコピーとともに、国内のネット界隈でも話題となった海外産 2D 格闘ゲーム。
タイトルのとおりビキニ姿のベイブたちが、怪しい Karate (きっと発音はカラーテ) を駆使して闘う怪しいゲームだ。ゲームパッド対応、2 プレイヤー対戦も可能。

総勢 19 人 (もちろんすべて女性) のキャラクタはすべて実写撮り込み。彼女たちの滑らかな動きは秒間 60 フレームのアニメーションで再現される。
操作体系は、八方向キーでの移動と、パンチ/キック/ガード/スペシャルのボタンの組み合わせからなり、スペシャルボタンは投げや特殊技に使用する。

用意されたモードは、アーケードやチームファイト、プラクティスなど全 10 種類。初期段階では一部のモードしか選択できないが、アーケードモードを各キャラクタでクリアする等の条件を満たすことで出現する隠されたモードのほか、動作フレーム数の設定も可能なビデオオプションや、ゲーム中に観た動画などを再生できるおまけモードもアリ。

並み居るビキニファイターズを倒して最強の格闘技 "ビキニカラテ" の覇者になれ!

2002 年、突如ネット上に現れた公式サイト。掲示されたトレイラー動画やスクリーンショットは、そのゲーム内容のせいもあってか妙にインチキ臭く、どうせそこらの物好きが考えたフェイクだろう程度に私も思っていたら、次はたまたま巡回していたマイクロマウスのサイトで国内販売を知らせる告知が…

その後デモ版もリリースされたものの、結局プレイしないままの 2007 年、ちょっとしたはずみ (ドライブサイトでのパック版 Postal 2 購入) で、本作の DVD バージョンを大購入大会。
たしか初期に発売された CD 版は四枚組だったと思うけれど、このデータのデカさもまた、以下に述べるゲーム内容と共に本作の大味さを象徴していると思う。

まずキャラクタはよく動く。実写撮り込み格闘の代名詞 "Mortal Kombat" (モータルコンバット … 1992 Midway)もさすがに 60 FPS は出なかった。
ぬるぬる動くビキニなベイブ。だが、おそらくこの時点で Travis Riggs さんを筆頭とする開発スタッフは満足してしまったのだろう。
ガードボタン押下からガード発生までの恐ろしい長さとか、ジャンプ動作はできてもそこからの攻撃はできなかったりとか、足払いをくらってのダウンは必ず謎のひと呼吸を挟んでからだとか、とにかく格闘ゲームとしては遊べないレベルで、正直 M.U.G.E.N や 2D 格闘ツクール 等のシステムで開発された、有志たちの手によるフリーウェアのほうがはるかに楽しめる、というレベルの完成度だ。
グラフィックも "動く" という点を除いては総じてクオリティが低く、減色やエッジ処理の甘さがとにかく目に付き、折角のベイブたちも魅力半減だと思う。
開発元のサイトを見ると、ここはゲームデベロッパというよりも、映像編集や加工/複製/Web デザインなどを中心とした会社らしく、プログラム方面の技術はほとんど持たない様子だ。

お色気とは言っても結局ビキニ止まりで過度な期待はできず、ゲームとしても上記の通り。同梱されていたメイキング DVD も視聴したが、オーディションで個性的なベイブたちを選出し、スタジオや大自然でのロケーションを行なってそれを格闘ゲームにするという試み自体は面白いと感じた。しかし、その後の地味かつ膨大な作業にまでしっかり取り組んでこそ "商用ゲーム" 制作ではなかろうか。
ネタゲーだからと言ってしまえばそれまでだが、ただビキニ画像を配布したいだけなら、無理にゲームにしてくれるなよと切に思った。
続編開発の話も進んでいるようだけれど、物珍しさを今回で充分出し切ったからこそ、次回作では内容も作りこんでほしい。

bkboptions.zip (200 bytes, includes options.dat)
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Brief Karate Foolish
ドメイン、サイトデザインまで!
オマージュ? パロディ? とにかくよくできていて、本家にも増して怪しい登場キャラクタ達はさておき、格闘部分の遊びがいも充分。国内同人ゲーム制作団体 D.C.S. さんリリースの一作品。体験版あり。

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