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ちょっと旧いゲーム人間が揃えば、なにかと話題にのぼる伝説のテレビ番組。
番組レギュラーのひとり、渡辺氏は後年、番組復活の誘いを五秒だかで断ったとかいう話もあったりなかったりするものの、再生を望む人間は少なくないはず。
いにしえの…ってもそう遠い昔のことじゃなく、1980 年代後半から 90 年代前半にかけて活躍したコンソールに "PCEngine" という NEC-HE (企画・開発にはハドソンソフト) の 8-bit マシンがあった。
87 年 10 月に発売された初代を筆頭に、その後コンソール初の CD-ROM ドライブ対応・搭載などのモデルチェンジを重ねて、最終機種である Duo-RX (94 年 06 月) までの歴史を築いた。初期のライバルであった FC に対しては、普及度でこそ敵わないものの性能面では一歩リード、アーケードからの移植タイトルなどで特にその大きな差を見せつけた。
しかし 88 年にはセガが MD を発売、続く 90 年には任天堂も SFC を…と、コンソールも 16-bit マシンが主流の時代に突入。リアルタイム系のゲームではすでに PCE の立場はなく、前述の CD-ROM 初対応もあって、次第に PCE におけるゲームのウエイトは、大容量データのアニメーションや音声を売りにした RPG や ADV といったものが多くなってくる。
そんな PCE の PR のひとつとして、NEC (日本電気グループ) とハドソンがスポンサードしたのが "大竹まことのただいま! PC ランド" というテレビ番組だ。
テレビ東京系列で 1989 - 92 年にわたって放送されたこの 30 分バラエティ、初期には女性陣の交代もあったが、最終的には以下五人がレギュラーメンバーになる。
※オープニングキャストロール順・敬称略
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大竹まこと
ご存知シティでボーイズなダンディ。番組開始時の年齢は 40 歳。とにかく「とんがったおじさん」な印象が強い同氏ではあるが、PC ランドでは程よい力の抜き加減でもって、メジャーの余裕を見せた。 |
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市川かおり
82 年にアイドル歌手 "吉成香" としてデビュー。しかしヒットに恵まれず数度の改名後、タレントとして TV 朝日系 "独占! 女の 60 分" リポーターを務める。 |
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福田英次
千葉市出身。放映当時は大学 (亜細亜) 卒業直後? |
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金子恵実
名古屋出身のアイドルデュオ "ポピンズ" のひとりとして 86 年にデビュー。イマジニアの FC 用ソフト "聖剣サイコカリバー" の主題歌などを歌ったが、やはりビッグヒットには至らずポピンズは解散し、単独でのグラビアモデル活動などを始めることに。 |
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渡辺浩弐
ゲーム関連業界から GTV 代表として出演。PCE 新ハード・ソフト情報などを紹介するほか、なぜか "試練の十番勝負" コーナーでは各種格闘技にも挑戦。 |
この五人のレギュラーメンバーに加え、制作スタッフには後に NTV "電波少年" などに携わる〆谷裕斗ディレクターも名を連ねていたりと、これもまた当番組のバラエティ色を支えた要素のひとつだったであろうことは推察に難くない。
ゲーム番組でありながら、実質 PCE に関する話題は 30 分中の 05 - 10 分前後で、その他は前述の格闘技十番勝負だとか "マイナースポーツ特集" (僕はこの番組でカバディを知った) だとか、素人たちの自慢対決 "どんなもんだ" のコーナーだとか、ほとんどゲームとは無縁の世界が番組の内容を占めていたのは、ある意味素晴らしい思い切りだった。
謎に満ちたレギュラー陣の人選、ゲームほぼ無用の番組内容。それでも当時のゲーマーたちの心には、この番組のことが強く刻まれていたりする。そこには "ビデオゲーム" という狭い枠にとらわれない番組の姿勢や構成の妙と、なんだかんだ言って結局はそれぞれの役割をまっとうした各メンバー、そしてスタッフの功績が大きい。
放映時の大竹氏による番組中発言では「TV 東京の同時間帯 (18:00 からの 30 分) における週間視聴率でトップ」と、数字でも大きな裏づけを得ていたようだ。
しかし物事に終わりはつきもの。勿論この番組にも終焉は訪れる。放送回数は 152 回におよび、最終回は東京タワーのふもとより放送された。
後に同枠で PCE 関係の番組が続くことになるが、いずれもこの番組ほどの好調を見せることはなかった。同じ TV 東京系ゲーム番組と言えば "ファミっ子大作戦" の枠 (故 江戸家小猫 (後の四代目猫八) 氏司会の "ゲーム王国" などへ続く) や、任天堂系 "スーパーマリオ…" 枠もあるが、やはりいずれの番組もゲームという絶対的存在がまずあって…という流れで作られており、広い意味でのバラエティを掲げたものはなかった。
ビデオゲーム自体の多様 & 複雑化が進む現在にこそ、この PC ランドのような番組が帰ってきてもいいのではないか、と思うのは僕だけだろうか。
20040315
※ ゲーム WAVE の前番組的存在として、TV 朝日系 "ゲームカタログ 2" がある。
* また上記リストの間違いや記入漏れのご指摘、放映時間帯・時期等の詳細に関するご助言等ありましたらば、管理人までご連絡ください。
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